講演会と傍聴とカフェ
2月2日の午後は「ひきこもりの方への関わり方や支援方法」という講演会に参加。実際に支援をされている岩田光宏さん(公認心理士・臨床心理士・大阪経済大学人間科学部講師)のお話を伺いました。「社会モデル」という言葉が印象的でした。これは近畿市民派学習会でも取り上げられました(優生保護法の講義)。直面する困難な状況を自己責任に帰することなく社会側の課題として取り組むことです。例えば車椅子ユーザーが段差で店に入れない場合、歩けないという個人の機能の問題ではなく段差をバリア(障害)と捉えるのが障害の社会モデルです。「障害はむしろ社会の側にある」という観点は色々な問題を見る時に大切です。
続いて午後6時からはほぼ毎回傍聴している「高石市いじめ防止対策推進委員会」に(昨年の内容はこちら)。この委員会は、弁護士・医師・大学教授・スクールカウンセラー(SC)・スクールソーシャルワーカー(SSW)のスーパーバイザーという専門家から高石市の教育現場でのいじめ防止対策や不登校対策などについてご意見やご提案を頂く場として開催されています。今回気になったのは、全国的にも高石市内でも増加しているネットいじめ。これは発見が難しい事も大きな課題。現場では「モラルやリテラシーの涵養に努めている」とのこと。迂遠なようですが一番必要な事と思いながら聞いていました。委員からは「ネットいじめは子どもだけではなく保護者も含めて啓発を」とのご意見。また、子どもの人間関係についても教員から見えているものと子ども達に見えているものは違うことを意識しておくべき、とのご指摘。複数の目で対応する重要性が言われていました。また被害者に寄り添うと言っても、寄り添う=言いなりになる、ではない、とも。併せて加害者といわれる子どもの背景を見取るスキルの大切さも指摘されていました。いじめは被害者・加害者ともに子どもです。子ども理解、という視点で取組むこと(子どもの権利条約)、そして適切なアセスメントが出来るように関わる大人のスキルを上げること(生徒指導提要)。現場は大変でしょうが、このご指摘を共有して子どもが安心して過ごせる学校を作って頂きたいです。委員会では高石市の「SC・SSWを含めたチーム学校」としての取組が素晴らしい、と褒められていました。良い所はどんどん伸ばして欲しいし、現場の先生方にも褒められたことを伝えて欲しいと思います。
そして昨日、2月3日は第31回めの憲法カフェを開催。2015年に集団的自衛権から始めて、3~4ヶ月に1回実施。毎回弁護士さんに来て頂き、講義&討論をします。前回と今回は「戸籍上の性別変更と手術要件について」。昨年10月に最高裁の判断が出たことで今後どのような状況に進むのかを解説して頂き参加者で議論をしました。
インプットに忙しかった、充実の週末。22日㈭から始まる予算議会に備えて、アウトプットできるよう情報や論点の整理に取り掛かることにします。