理解に苦しむ…
高石市の水道は令和2年度までは淀川と光明池の2つの水源がありました。光明池の水は信太山浄水場で「緩速ろ過」という環境にも人にも優しい方法で浄水され美味しいと評判だったのに、施設老朽化に伴い全面改修には70億円必要と言われ「お金が掛かり過ぎる」ということで廃止された経緯があります。
私は、緩速ろ過の専門家である信州大学の中本名誉教授に信太山浄水場へお越し頂き(こちら)、また先生の地元である長野県上田市にも2回行かせて頂き、調査研究の上「補修で対応可能」と主張。その場合の試算は24億円でした。しかし、高石市議会での説明は「撤去なら4億6千5百万円で済む」とされ、反対も虚しく賛成多数で廃止が決定してしまったのです。当時は市民の方々から廃止反対署名も提出されていました。
しかし今回「撤去費用が倍以上の9億7300万円になった」と報告がありました。明日の議員全員協議会で詳細は説明されるそうです。なんでも「未計上」の費用が多くあった、とのこと。全く理解に苦しみます。
撤去費用など必要経費は、高石市30.0%、泉大津市38.4%、和泉市31.6%という当時の受水割合で負担します(もともと信太山浄水場は3市で構成された企業団が運営していました)。
安全で安心な水。そして災害時に心強い2系統の水源。失ってみて改めて大切さに気付きます。判断の基となるデータが間違っていた、と今更言われても廃止された施設を元に戻すことも叶わず、悔しい思いが募ります。