市議会議長会研究フォーラムin小倉
2023年10月28日
25日、26日は全国市議会議長会研究フォーラムで小倉に行きました。タイトルは「統一地方選挙の検証と地方議会の課題」。大きな会場に約2400人が集いました!
1日目は大正大学片山善博教授の「躍動的でワクワクする市議会に」と題した基調講演と、それに続くパネルディスカッション、2日目は「議員のなり手不足問題への取組報告」でした。
基調講演では強烈に印象に残ったフレーズが幾つもありました。曰く「地方自治法は首長ではなく議会を中心に規定されている」「議会が決定したことを執行するのが首長」「どうしても財源がないなら、税率を上げることも地方議会で可能」「予算審議で全てを承認する必要はない」「修正して可決するという手法も使うべき」「自分が鳥取県知事をしていた8年間で予算案を含め議案が修正可決されることは日常だった」「議会との関係は良好だった。でも事前説明などは一切せず議場という公開の場で真剣に議論し良い案を練り上げた」などなど。
中でも「議会はもっと教育委員会に目配りを!」という発言には大きく頷きました。教育委員は社外取締役。経営に責任も問われる立場。選任には議会同意が必要、という意味を考え、所信表明および質疑応答をしてから同意するかどうかの決定を、と仰いました。
私は以前、教育長選任の議案の際には所信表明をお願いし実現して頂きましたが、質疑応答までは求めませんでした。今後は、せめて教育長選任の際には質疑応答が必要だと思いました。
パネルディスカッションと事例報告は、各地、各立場での実践を基にお話がありました。まずは投票率が下がる一方であり、全国で無投票当選が増え続けている、という指摘がありました。大都市では候補者が多すぎて大変なのに地方都市、とくに町村での無投票当選の増加は民主主義の根幹をゆるがす、という指摘が。
大都市の例では東京都杉並区が挙げられました。定数48人に対して69人が立候補。選挙管理委員会が「官製ボートマッチ(参考記事はこちら)」を提案したが総務省に止められる、という事態にまでなったそうです。
反対に地方では無投票当選が増え、市議会では全体の3.6%、町村議会では30.3%もが無投票だったとの報告がありました。
高石市で直ぐに無投票になることは考えられませんが、投票率を少しでも上げるために、まずは住民の皆様に政治への関心を高めて頂くこと。そして投票に行ってもらうことが大切だと考えました。一足飛びには進められませんが、SNSでの発信や議会報告会の開催などで住民の皆様との情報共有をしながら、少しでも高石市政を身近に感じて頂けるような努力をしていこう、と思ったことでした。