大阪府高石市 市議会議員 山敷めぐみ

山敷めぐみ(高石市議会議員)

第87回全国都市問題会議in宇都宮

2025年10月09日

会場の前にて

昨日から宇都宮市に来ています。本日9時半より16時半まで「成熟社会での都市のかたち~コンパクトで持続可能なまちづくり~」をテーマにした全国都市問題会議1日目に出席しました。

まずは広井良典京都大学名誉教授の基調講演から。地方分散型で多極集中(一極集中ではない都市のあり方)が新たなキーワードとして示されました。「逆・木綿のハンカチーフ」とも…(昭和な例えですが…)。「地域のあるもの探し(無いもの探しではなく)」をしてポジティブなチャレンジを!との言葉にナルホドと頷きました。

次に現地宇都宮市長の「ネットワーク型コンパクトシティの形成」という主報告。宇都宮ライトライン(こちら)という全国初の次世代型路面電車が2年前から運行されるに至った経緯など、興味深く拝聴。ライトライン沿線は人口が約10%も増加したそうです。さらには「宇都宮市地域で支えあう自治会条例(こちら)」を施行し、自治会の活動負担の軽減(高齢者の自治会費補助や自治会費の口座振替導入)や退会防止などの取組強化にも取り組んでおられるとのこと。自治会は任意団体であることを大前提として、高石市でも何らかの取り組みが必要かも、と思いました。

思わず「それそれ!」と言うてしまいました

午後からは南学(みなみまなぶ)東洋大学シニアリサーチパートナーによる「縮充発想による公共施設マネジメント」という一般報告からスタート。私が9月議会で一般質問した事項にピッタリ重なった内容に思わす「そやねん、それそれ!!」と声に出してしまい、前列の見知らぬ議員に振り向かれてしまいました(>_<)。曰く「効果的なのは小学校を地域の核施設にする検討を。児童が学校に在籍しているのは(1年365日のうち)2割以下の時間。放課後、夜間、土日、夏休みに限らず、児童が利用しない時間帯の音楽室や体育館も地域で有効利用することで、公民館機能なども果たすことが出来る」という内容。こちらも是非高石市でも導入して頂きたい内容でした。

続いて大西秀人高松市長の「地元主導の再生プロジェクト」について。30年以上(!)にわたる取組のご紹介でした。丸亀町商店街で、街区を7つに区切り、それぞれに地権者の共同出資でまちづくり株式会社を設立。高松市と密接に連携した面的整備により、賑わいの再生に成功した事例が報告されました。四国初の森ビルのコンサルティングを得て開業された街区もあり、「まちを誰がつくるのか」という問いに真摯に向き合い「まちづくりは行政が“やる”ものではなく市民が“担う”もの」という原則の再確認が必要との言葉に、羽衣駅前を重ねて考えてしまいました。

本日の締めくくりは森本章倫早稲田大学工学術院教授の「次世代交通とコンパクトで持続可能なまちづくり」の報告。実は、森本教授こそが宇都宮市のネットワーク型コンパクトシティの提唱者で、2008年からLRT(宇都宮ライトライン)構想に取り組んだ方です。その構想の出発点から、さらに未来を見据えた自動運転社会の到来まで夢と希望に溢れたお話にワクワクしながら聞き入りました。

家庭ごみ等の焼却によるバイオマス発電など再生可能エネルギーで走ってます

その後、実際に宇都宮ライトラインに乗車してみました。片道約45分(400円)で、宇都宮駅前から工業団地までを結びます。沿線には確かにマンションが立ち並び、本当に多くの大手企業が広大な敷地に工場を構えていました。ラッシュの時間に重なったこともあり満員状態の車内は活気がありました(写真は往路の終点間近の車内。さすがにガラガラです。宇都宮駅に向かう復路はギュウギュウ詰めでした)。

盛りだくさんの内容を消化するのが大変ですが、明日も続きがあります。明日の内容は高石市に帰ってから報告します。

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