イエナプランについて
昨日(2月17日)は堺市の長谷川俊英議員のご案内で、イエナプランを日本に紹介した、オランダ在住のリヒテルズ直子さんの講演を聞きました。リヒテルズさんはオランダ教育研究家でもあり、現在の日本の教育でもイエナプランを取り入れて改革することは非常に有効である、とおっしゃっていました。実際に長野県佐久穂町には民間のイエナプラン小学校が開校しており、遠くは九州からも移住して入学した児童もいるそうです。また広島県福山市では公立でイエナプラン小学校を開校する準備が進んでいます。
講演会のあと、お食事をご一緒させて頂いた時に私が「高石市でコミュニティスクールの推進を提案してるんです」と言うとリヒテルズさんは「イエナプランでビジョンを構築し、コミュニティスクールを導入しては?」とアドバイス下さいました。オランダでも地域住民の力を教育に活かす取り組みは進んでいるようです。
イエナプランは「頭で学ぶ知識やスキルだけではなく、心や手の発達を学ぶための教育」とされており、私も大学で学んだ、ペスタロッチが提唱した「頭と手と心」とも共通する概念で構築されています。「異年齢学級」が基礎となるので、教育が「違い」から出発します。学習が進んでいる子どもは上の年齢の内容、遅れている子どもは下の年齢と一緒に学ぶので「できる子・できない子」が生まれません。子ども達に「自分はどんな人間になりたいか」を問いながら、AIに代替されうる知識やスキルではなく、「問うこと」を学ぶための方法がイエナプランの一つの柱です。
大人の在り方、教育行政の在り方も問われます。今議会の一般質問ではこのテーマをとりあげ、今後の高石の教育についての提案につなげたいと考えています。広島県福山市の教育長は2016年の市制100周年を機に「福山100NEN教育」を発表され「教育が福山の未来をつくる」と明言。そのことがイエナプランの導入に繋がっているようです。高石市は何年後までを見通して教育を考えているのか、についても聞いてみたいです。