公立幼稚園、3園を1園に統廃合!!
2016年06月25日
昨日は第1回高石市立幼稚園再編等検討委員会の傍聴に行ってきました。酷い会議でした。私の目には「結論ありき」に映りました。
配られた資料には「もう公立幼稚園は1園にするしかない」というようなデータばかりが羅列され、教育委員会事務局からの説明と若干の委員とのやりとりのあと、畠中宗一委員長(関西福祉科学大学教授)が「再編を諮問されたということは何らかの縮小策を考えるべきかと思うが事務局の考えを」と問うと、事務局の小林弘典・子育て支援課課長代理が「事務局の考えは、現状の(公立幼稚園の)人数から考えて、計算上・理論上は1園に再編となる」と答える。
ちょっと待って!結論を急ぎすぎでは?結論ありきなの??・・・まず3歳児保育を実施してみて、それでも人数が集まらなければ統廃合に向けて考えるっていうことが、今までの経緯から考えられる唯一の策だと思うんですが・・・。
高石幼稚園や羽衣幼稚園の廃園を決める根拠にされた平成23年の再編検討委員会からの答申には3中学校区に1園ずつ公立幼稚園3園を残し、この再編とともに預かり保育・3歳児保育の試行実施の導入を、と書かれてました。議事録(←15ページ参照)には保護者委員の「5園のまま3歳児保育を導入して、園児を集めるという方法は導入しないのか?」という発言や、公立幼稚園の園長の委員の「3歳児保育は強いニーズ。3歳児保育を含めて再編を考えて欲しい(25ページ参照)」という発言も残っています。議会でも私から、また他の議員からも「ニーズが高く10年以上前から強い要望もある3歳児保育の実施を!」との意見があったのに結局3歳児保育は実施せず「園児数が少ないから」とさらに2園を廃止し公立を1園にする、というのはどう考えてもおかしい。
今日の会議でも保護者委員の方は「5園を3園にしたときも、幼稚園の保育内容を良くする、と言ったのでは?それが良くならなかったから1園にするのか」との当然の疑問をぶつけておられました。また「仮に1園になったら、バスを導入するとか3歳児保育をするとかは約束してもらえるのか」とも。それに対して木嵜茂巳教育部長は「それは予算を伴うので議会の議決が必要なので直ぐには対応できない」とお答えに。いやいやいや、ちょっと待ってください、部長!
3園を1園にするのも条例の改正が必要で、議会の議決が必要なんですけど。それを勝手に教育委員会事務局が「計算上・理論上は1園になる」とか言うておいて、都合の悪いことは「議会の議決が・・・」って不誠実にもほどがあります。
しかも今回は、たった3回の委員会で全てを決めようとしています。また資料に用いた平成21年の「幼児教育のあり方についての報告書」には、p.5に「公立幼稚園が持っている家庭と地域との関係の中で子どもを教育するという幼児教育の姿は、市民にとって貴重な財産であり、社会資源のひとつとなっている」という重要な一文があるのに、今回抜粋された部分には入っていませんでした。
今日の会議は「丁寧に議論しよう、都合の良い資料も悪い資料も全てを出して議論しよう」という姿勢は全く見受けられませんでした。最後は「もう時間ですから」と「3園を1園にすることに賛成の人?」という多数決で決められてしまいました。充分な議論がなされたとは思えないのに、なぜそこまでして結論を急ぐのか。
私は公民の役割分担は必要だと考えているし、公立だけが良いと思っているわけでもありません。本当のところ、高石市の教育現場には私の子ども達が通学していた頃から今に至るまで強い疑問と不安を感じています。教育委員会の姿勢にも、です。それでも、公立の役割は大きいと考えますし、市として直接子育ての責任を担うという意味において公立の子育て施設は市民の財産だと思っています。今回のような乱暴な議論で切り捨てて良いとは到底思えません。
次回の検討委員会は7月16日(土)午後2時~4時。先着10名は傍聴可能です。一緒に傍聴に行きませんか?