個人情報保護審査会
議会は昨日で終了しました。
終了後すぐに、個人情報保護審査会の傍聴に行きました。この審査会では健康クラウドに高石市民の国民健康保険の情報、協会けんぽの情報を送って分析させ健康状況を把握する、というとんでもない計画が、個人情報保護条例上適切かどうかを審査するための会です。以前のブログにも書いた通り、このクラウドは専門家からも「
ゼロプライバシー」と言われているものです。
国民健康保険の情報、とは、生年月日の「日」を抜いたもの、校区、性別、病名、介護保険情報、健康診断情報などをつなげたものです。たとえば私も国保ですが、昭和39年7月生まれ、羽衣小学校区、女性、12月1日に歯医者に行き、12月2日に耳鼻科で中耳炎の治療、健康診断では貧血と診断、12月5日には内科で胃炎の診断、などという情報が本人の同意なしに、つくばウェルネスリサーチという会社に送られるのです。介護認定を受けていたらその情報も一緒です。いくら名前が切り離されていても、こんな情報が同意もなく送られてしまうことを私は認めることが出来ません。
審査会では委員から「つくばウェルネスリサーチってどんな会社ですか?設立はいつですか?」という質問がありました。高石市は委員に何も説明していないようです。しかも設立年は答弁なし。よっぽど傍聴席から「平成14年です!」と答えようか、と思いましたがやめました。筑波大学の久野教授が進めていスマートウェルネスシティ。その久野教授は「つくばウェルネスリサーチ(株)」から10年間で7000万円以上の共同研究費をもらっています。筑波大学に情報公開請求して資料を入手しました。
高石市が市民のデータを送る⇒つくばウェルネスリサーチ(株)⇒久野教授に7000万円⇒久野教授は高石市に情報の提供を進める「健幸都市」を提案
この図式に違和感を覚えます。
高石市はどこまで個人情報保護審査会の委員に詳細を伝えているのか、つくばウェルネスリサーチ(株)のことすら伝えていなかったことに恣意的なものを感じます。
しかし審議会の結論は「国保の情報も協会けんぽの情報も個人情報にはあたらないので、市民に無断でクラウドに送っても良い。」という信じられないものでした。しかも「自分の情報は送らないで、と言う声があっても個人情報ではないので却下する。」ということまで話されていました。1月下旬には情報を送るそうです。
この健康クラウドには情報産業も深くかかわっています。市民の健康情報を差し出して、高石市は何を得ようとしているのでしょうか。いい加減にしてほしいものです。(企業健保と公務員共済の情報は送らないそうです。)