
マイクロプラスチック問題の観点からもレジ袋削減は急がれます
19日(木)に吹田市で開催された第108回市民派議員学習・交流会に参加しました。今回のテーマのひとつがゴミ問題。ゴミへの取組みの先進市とされる吹田市は、プラスチックゴミは燃えるゴミとして処理しています。それはなぜか・・・。プラスチックは多様な用途に適合させるために性質の異なる様々な素材を複合させた「複合素材」です。なのでマテリアルリサイクル(物から物にリサイクル)をするために著しいエネルギーコストと経済コストを掛けて単一素材化させるための分別工程を経ています。高石市のゴミを搬入している泉北環境の処理施設でも、プラスチックゴミは人手による分別工程があります。そこまでしても全国的にリサイクル率は24%しかなく、残りは焼却されサーマルリサイクル(焼却熱を利用して発電や物の熔解に使うこと)をされています。それなら、分別収集せずに最初から焼却処理をする、というのが吹田市のやり方だそうで、なるほどなぁ、と思いました。
もうひとつのテーマが「情報公開について」。吹田市を相手に裁判で情報公開の在り方を問うている弁護士からの報告が大変興味深いものでした。お話しの中でイェーリングの「権利のための闘争」を引用され「闘って初めて権利が獲得できる。闘いを止めたら権利もなくなる」と仰っておられたのが印象的で「私も頑張ろう(^_^)/」と思いました!
そして3つめのテーマが、今回の大阪北部地震の被災地の議員からの報告と意見交換でした。高槻市の議員からは6月18日午前7時58分の地震発生から現在に至るまでの様々な報告がされました。「あらゆる対応が想定通りに動かない」ということです。特に大阪府水道企業団管路が破断したことによる広範囲の断水が起こり、その中で企業団との情報連携の混乱が見られ応援給水車の配置などに課題が残った、との報告は、高石市でも起こりうることだけに、事前に何が出来るのかを考える必要性に気付かされました。
他にも箕面市、吹田市、枚方市からの報告と関西大学社会安全学部の永松教授からのコメントがありました。「日頃からSDG(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)の観点を持って準備・行動をすること」が大切、だそうです。むー、なかなか大変そう。まずはSDGを調べるところからスタートです!
1年前の報告への質問になりますが、高石市の「プラスチックごみ」は、今でもすべて人手で分別しているのでしょうか。吹田市では燃えるゴミとして処理しているとのことですが、他市でもゴミ分別により普通ゴミが減ったため焼却炉でよく燃えず、プラごみを燃料代わりにまぜて燃やしているという話を雑誌か何かで知りました。
高石市では、普通ゴミの有料化(市支給のシールが足らなくなった場合)に合わせて分別化、プラごみ等リサイクルゴミの無料回収に移行したため、わが家では普通ゴミとリサイクルごみの比率が1:3くらいになっていますが、食品トレーなどのプラごみは、ゆすいでから捨てるため水道水の無駄遣いになっています。もし分別作業なしにそのまま燃やしているのであれば、ゆすいで捨てる無駄が省けるので、そのあたりの実態を教えていただけますでしょうか。本当は先日の報告会に出席して質問しようと思ってたのですが、時間の都合がつかなかったので、ここで質問させていただきます。
遠藤 剛様
ご無沙汰しています。コメントありがとうございます。
プラスチックゴミは今でも人手で選別しています。汚れのある物は焼却されています。泉北環境施設組合(高石市・和泉市・泉大津市で運用しているゴミ処理の施設組合)に問い合わせたところ、平成29年度でペットボトル約700㌧、プラスチック約1,030㌧を含む資源ゴミ約5,500㌧の内、焼却されたのは932㌧だったそうです(資源ゴミというのはペットボトルとプラスチック以外に瓶・缶・乾電池・瀬戸物・ガラス類です)。
全国平均の数値ではプラスチックゴミが焼却される率は56%というデータもあります。
つまり、手作業で選別はしているが約半分は焼却に回されてる、というのが実態ではないかと思います。ちなみに泉北環境の場合、選別作業はシルバー人材センターに委託されており、決算額は約3,240万円でした。
山敷さん
さっそくご回答いただき、ありがとうございました。
高石市で発生する資源ゴミのうち、焼却されたのが932㌧とのこと。
ペットボトルとプラスチック以外(缶、ビン、陶器、乾電池、電球類)は基本的に燃えないので、ペットボトル約700㌧、プラスチック約1,030㌧の合計約1,730㌧のうち932㌧(約54%)が焼却されたということですね。
この932㌧のうち、ペットボトルとプラスチックの内訳ってわかるのでしょうか。
仮にペットボトルはすべてリサイクルに回し、プラスチックだけを焼却しているとすれば、約1,030㌧のうち932㌧(約90%)が焼却されたことになり、もはや手作業で分別する必要がなく、全部を焼却してもいいのではないかと思えてきます。まだ寺田市政の頃ですが、タウンミーティングで寺田市長から、泉北環境の焼却炉はたくさんのゴミを絶えず燃やして炉を冷やさないようにしないとダイオキシンが発生すると聞いたことがあります。仮に私の仮定通りであったなら、各家庭で分別してゴミ出しはするが、プラスチックゴミは焼却するのでゆすがなくてよい、というルールに変更できないでしょうか。
遠藤様
私の書き方が悪くて申し訳なかったのですが、高石市だけの量では無く泉北環境全体での量です。ただ、総量はともかく割合としては高石市も変わらないと思われます。
ペットボトルとプラスチックの内訳は分らないとのことです。でもペットボトルも汚れている物がかなりあり、焼却に回されているようです。
遠藤さんがご指摘の通り、私も全部を焼却しても良いと考えています。寺田市政の時の「ゴミを減量したら炉が傷むから減量しなくても良い」という話は私も覚えています。その時は「無茶苦茶やなぁ」と思ったものですが、一理あったのだということが今になって分りました。
プラスチックゴミの処理について、9月議会でも取り上げてみます。