大阪府高石市 市議会議員 山敷めぐみ

山敷めぐみ(高石市議会議員)

北幼稚園・高陽幼稚園は平成30年度で廃止!?

2016年07月16日

傍聴者への資料のコピーをお願いしています

傍聴者への資料のコピーをお願いしています

本日土曜日の午後、幼稚園再編等検討委員会の2回目が開催されました。傍聴の方々が50人ほど来られていたのに資料が用意されておらず、西川教育総務課長に何人もの傍聴者がコピーを頼みましたが拒否。資料も見ずに傍聴ができますか??と押し問答をしていると開会寸前に登場した木嵜部長が指示して何とかコピーは配布されましたが、終了後回収されました(←なんでやねん!)

そんな混乱からのスタート。傍聴席に入りきらない保護者は、はずそうと思えばはずせるのに頑なに動かさないパーテーションの向こうで漏れ聞こえる声を聞くのみ。これ、傍聴って言えませんから。なぜ、せめてスピーカーを部屋に用意しないのか。高石市のやり方は無茶苦茶です。

そして、委員会がスタート。前回に続き、今回も会議資料は委員にすら当日配布!!これで審議をしろというのは無茶です。保護者委員は事前に資料を読み込むことも、他の保護者に説明して意見を聴くことも出来ませんでした。そんな中、今日は委員長の横暴さが際立った印象です。畠中宗一委員長(関西福祉科学大学教授)は、保護者委員が再三「たった今資料を見たところです。急に“どこの園を残すか”とかの判断を迫られても責任を持った判断が出来ません」「今日は傍聴にも沢山来られているので、5分でも休憩を取っていただいて保護者の意見を聴かせて下さい」とお願いされているのに、結局一度も休憩は取らずに、加茂幼稚園を残すこと、平成30年度から北幼稚園と高陽幼稚園を廃園することを強引に決定しました。しかし検討委員会は決定機関ではありません。規則にも諮問書にも「検討し答申する」とあり、意見が分かれたら答申に両論併記すれば良いだけなのに、なぜ強引に採決までして結論を出そうとするのか。委員長に不信感を覚えました。

どこの園を残すのか、ということに対しても保護者委員は「このことは今日、急に示された案で、私一人で判断は到底できないので、いったん持ち帰って検討させてほしい」と言ったにもかかわらず、他の3名の委員(林委員(北幼稚園長)・木勢委員(高中校長)・倉本委員(浜寺幼稚園長))が「本日配布された資料から見ると加茂幼稚園を残すしかない」という主旨の発言をしたことで、畠中委員長は、資料に示された基準の妥当性や客観性を問うことはせず「では、加茂幼稚園を残すと言うことで」と結論づけてしまいました。私は発言した委員に対して「こんな重大なことを、さっき突然示された基準で良く判断できるものだ」と驚きました。委員長も保護者委員の「いったん持ち帰って検討」は無視。中西副委員長の発言には具体的な園名はなかったことも無視。子どもに関わる大切なことを決めるのにこの委員長で良いのか?と心の底から疑問に思います。

しかも資料に示された基準はたったの3項目。前回の高石幼稚園・羽衣幼稚園廃園の際は6項目の基準を点数化して評価していたのに、今回は点数化もせず。発言された委員の一言ずつで決定されてしまいました。例えば「北幼稚園は高石中学校との連携を強くもっているのが特徴です」とか「高陽幼稚園は地域にも密着していて、この繋がりと断ち切るのは勿体ない」とか「でも加茂幼稚園は立地的に優れていて、比較検討したら加茂を残すのがベスト」とかいう活発な議論は全く交わされませんでした。これって結論ありきではないのでしょうか。強い疑問を感じます。

平成30年度から、という教育委員会からの提案に対しても保護者委員が「現在のプレ幼稚園に来ている3歳児が卒園するまで廃園は待って欲しい。せめて廃園の1年順延を」と求めているのに、さらに中西副委員長からも「もうちょっと丁寧に出来ないものかと切実に思う」との発言もあったのに、委員長は強引に採決を取ろうとしました。保護者委員が堪らず「このような採決には参加できないので退席します」と言って泣きながら退席されました。普通なら保護者委員が居ない中での採決はあり得ないと思うのですが、委員長は採決を強行し「平成30年度からということで現在出席している委員は全員賛成されました」という結果に。子どもの最善の利益を考えるべき委員会が、市のスケジュールを最優先する委員会に見えました。

実は、会議の冒頭で保護者委員から「前回の会議での畠中委員長の採決はとても強引だったので、3園を1園にするという採決を差し戻して欲しい。私は反対したら刺されるのではないか、くらいのプレッシャーを感じていた。ここで、3園を1園にすることには反対であることを明確にします」との発言がありました。それに対して委員長は「委員長として採決に瑕疵があると言われるのは納得できない。差し戻しはあり得ない。」と強い口調で反論されました。しかし、前回も今回も私の目には強引な委員会運営と採決に見えました。

次の審議で最終の答申案が決定されるようです。8月15日(月)の午前10時から開催されます。何もお盆の真っ只中に開催しなくても、と思いますが。何をそんなに急ぐのか。中西副委員長が「1年順延は可能ですか?」と聞いた時、神志那子育て支援課長は「できるだけ早く複数学級にしたいので」という答弁をしました。複数学級はそんなに急がないと子どもの最善の利益が確保できないのか?子どものために、というなら地域との密接な繋がりや地元の小中学校との交流や、何よりも自宅近くの幼稚園に保護者と共に登園できることが最善の利益ではないのか。

20年以上前から要望されている3歳児保育にいったん取り組んで園児数を増やす努力をすることが先ではないのか。

すべきことをせず廃園だけを超特急で決めようとする高石市と、その意向に沿うような委員会運営をする委員長に疑問を感じた今日の傍聴でした。

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