大阪府高石市 市議会議員 山敷めぐみ

山敷めぐみ(高石市議会議員)

条例案、委員会で否決!

2016年06月12日

委員会で否決された議案の一部です

委員会で否決された議案の一部です

第2回定例会(6月議会)が9日(木)から開会しています。10日(金)は私の所属する総務文教委員会でした。ここで、議員になってから初めて経験する「委員会での議案の否決」という事態が起こりました。

その議案は、条例の改正案です。第1回定例会(3月議会)で審議された、アプラで実施する「子育てウェルカムステーション」。国の交付金1,170万円を使って3階こどもプラザに大型遊具を設置し無料で子どもを預かる、というプランでした。しかし、ウェルカムステーション事業全体が国の“加速化交付金”の審査で『不採択』になったのです!

本来ならいったん白紙に戻して検討するべきだと思うのですが、なぜか中身を180度変えて同じ「子育てウェルカムステーション」として提案されています。前回は「無料」「子どもの一時預かり」「国費(1,170万円)で遊具を整備」だったのに今回はアプラ条例を改正し「有料」「保護者同伴」「市の税金(予算案では1,260万円)で遊具を整備」となっています。

前回、私は一時預かり事業については実施に賛成しました。でも無料で行うのではなく、きちんと料金は頂いて有資格者を雇用し保育してもらうべき、と要望していました。教育部長からは「保育士であるとかも検討する」との答弁(←議事録のp.25宮下教育部長答弁2回目参照)もありました。それが、このたびの条例案では『有料にして、しかも保護者同伴の遊び場(キッズルーム)を設置する』という内容に激変!!料金も1人1時間500円。子どもも保護者も料金が必要、というもの。つまり親子2人で1時間遊べば1,000円になります(実際の料金設定は事業を請け負う指定管理者に任せる、ということですので、500円が決定金額ではありません)。

余りにも前回と内容が違いすぎる、ということ。さらに子どもの貧困が問題視されている昨今、経済的に困窮している家庭を最初から排除するような条例には賛成できない、ということで、遊び場(キッズルーム)については無料とし、一時預かりについては1時間500円(休日は600円)で実施する、とする修正案を明石議員と共同で提出。これは賛成3名(総数7名)で否決されたのですが、原案も賛成少数(賛成3名)で否決され、総務文教委員会では市長が提案した条例案が否決される事態となりました。しかし、議案は本会議での議員全員による採決によって最終的な可否が決定されます。なので、この議案が可決される可能性もまだ残っています。

アプラ3階に、有料の遊び場が果たして必要なのか。市民の税金を使って遊具を整備し、指定管理者に運営を任せて、収入は指定管理者のものになる、という対応で本当に良いのか。大きな疑問を感じます。市民の税金を使うなら、市内の公園の遊具を更新するとか、廃園になった高石幼稚園・羽衣幼稚園を整備して児童館にするために使うとか、優先すべき事が沢山あると考えます。

子育てのまち、高石市!とPRするなら、実質が伴わなければなりません。大型遊具がいくつあっても「子育てのまち」にはならないと思います。大切なのは中身です。子どもを連れて遊びに行くところ、子育て中の保護者同士が繋がれる場が沢山用意されている。気軽に相談も出来る。もちろん無料で、です。そのような施策を市民やNPOなどと協働することが今求められているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

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