昨日、中央公民館で行われたスマートウェルネスシティを推進している久野教授の講演を聞きに行きました。
内容は、チラシのとおり「若いカラダを取り戻そう」というものでした。運動をすると若返る、ウォーキングは動脈硬化に、筋肉トレーニングは肥満防止に効果的、なので、スポラたかいしの「健幸作り教室」に参加しましょう、と呼びかけておられました。
しかし、その健幸?のために、自分の健康に関するデータがどのように利用されるのか、プライバシーは守られるのか、などについては一切触れられませんでした。
現時点で、歩数計などを配ってデータを集め始めているようですが、そのデータは個人情報に当たらないのか、きちんと了承をとっているのか、どの時点で個人名が匿名化され、どの時点で匿名化された情報が個人名に戻されるのか。
スマートウェルネス計画については以前から個人情報の保護という観点で、大きな危惧を持っています。久野教授は情報産業であるⅠBMのホームページにも「素晴らしい研究」ということで紹介されている方です。誰にとって「素晴らしい」のでしょうか。
今年3月のブログ記事=>ゼロプライバシー?
今年3月のこのブログでも書いた通り「健康クラウド」というものが運用されようとしています。ゼロプライバシー!と専門家からも警告されているこのシステム。スマートウェルネスシティの目的は、私は「健康クラウド」だと思っています。
今、高石市は市民1000人のデータを集めようと、説明会を各所で開き、800人以上の協力を得られたそうです。きちんと健康クラウドについての説明はされているのか、大きな疑問です。
先生のブログはじめて読まさせていただきました。医療情報の目的外利用や外部提供ほんとに怖いです。学者に市民の健康のためになる、医療費が抑えられるからと、いいように先導され、学者の会社が開発したシステムを随意契約で調達し、更には学者が集められない情報収集やその学者が社長の会社の新しいシステムの開発費まで総合特区として国のお金を行政が代わりに集めてあげるという、至れり尽くせりのことをするなんて学者への便宜供与としか思えません。その上個人情報の利用についての特例を特区として申請するなんて、信じられません。どうせだめでも、個人情報保護条例の抜け道として規定している第8条第1項第5号と同条第2項を使って、個人情報を勝手に使うことも簡単に想像できます。
参考に第8条は、
第8条 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときを除くほか、個人情報取扱事務の目的以外に個人情報を実施機関内部で利用(以下「目的外利用」という。)し、又は実施機関以外のものに提供(以下「外部提供」という。)してはならない。
(1) 本人の同意があるとき。
(2) 法令等の規定によるとき。
(3) 出版、報道等により公にされているとき。
(4) 個人の生命、身体又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないとき。
(5) 個人の権利利益を侵害するおそれがなく、公益又は市民の福祉増進のため必要があるとき。
2 実施機関は、前項第5号の規定により個人情報の目的外利用又は外部提供を行おうとするときは、あらかじめ第38条第1項の規定により設置する高石市個人情報保護審査会の意見を聴かなければならない。ただし、緊急かつやむを得ないときは、この限りでない。
どうせ、ここにある審査会も弁護士などがいるといっても行政から利用に係る良いことばかりや、言い訳を説明され、承認してしまうことも簡単に想像できます。
ですから、先生には是非とも頑張っていただきたいと思います。
野田秀樹様
初めてのコメント、ありがとうございます。そして、条例のご教示も感謝いたします。
このたびの健幸のまち(スマートウェルネスシティ=SWC)には、不安が沢山あります。市民の健康のため、と市は言いますが、ほかの手段で市民の健康増進は十分に図れる筈です。健幸教室に通っている方々は、自分の情報がどのように利用されるかについて十分ご存じなのか、と心配します。
医療情報は価値のある情報です。また最もセンシティブな情報でもあります。取り扱いには最大限の慎重さが求められるというのに、高石市の今の対応には疑問を感じます。
来週からの決算委員会と議会の会期の終盤にある一般質問でしっかりと質したいと思います。
先生、コメントの返答ありがとうございます。総合特区のことやスマートウエルネス首長研究会ことなどを自分なりに国のホームページなどを見て調べてみました。そこで先生が久野教授のことを言っていたので、ちょっと気になったのですが、この総合特区や首長研究会に、㈱つくばウエルネスリサーチ(この会社久野教授が社長のようです)が事務局として名を連ねているのですが、この会社では健康のためのe-wellnessとかいうシステムを開発しているようです。また、このシステムのことや、㈱つくばウエルネスリサーチのことが「スマートウエルネスシティたかいし」基本計画の中にも書かれていて、市の施策は誰のための施策なのか、市は誰に向いて仕事をしているのかとっても不安になりました。(市の健幸運動教室の個別プログラムはこのe-wellnessのことかもしれません)議会がチェック機能を果たしていくためにも、先生には是非とも頑張っていただきたいと改めて思いました。
野田秀樹様
まず、先生とは呼ばないで下さいませ。山敷さん、もしくは山敷議員でよろしくお願いいたします!
さて、本日もSWCについて決算委員会でいろいろ質問しましたが、なかなか納得の出来る回答はありませんでした。市民のお金を使い、市民の情報をTWR(つくばウェルネスリサーチ)に提供する、とは何事でしょう。しかもこの計画にはTWRの他にIBMやNTTなどの情報産業も深く関わっています。
今、明日の質問のために、今までに手に入れたSWCの情報を改めて読み返しています。「高石市を含む今回SWCに参加する7市は実験フィールド」とか「社会実験」などの言葉が沢山出てきて、高石市民は実験台なのか、と思います。
これに関しては
何かとても危険な匂いを感じながらも、
はっきり見えて来ない分、
どこがどうおかしく感じるのか
具体的に言葉にできないでいたのですが・・・
「しない、させない、就職差別」
というスローガンがありますが、
集められた個人の健康情報が
就職や結婚、
その他の何かの判断材料に使われる
(俗に言われる「聞き合わせ」的なもの)
危険性というのは全くないと言えるのでしょうか?
個人情報流出のニュースは
珍しいものではありません。
どこまで管理できるのか不安に思います。
私の知人に、
ご家族が病気療養中であり、
公費による補助の対象疾病であるにもかかわらず、
ご近所に保健所勤めの方がいるので
おばあちゃんが病気を知られるのを恐れて
申請に反対している
(補助を受けていない)
という人がいます。
その事の是非は別としても、
病気を持つ方は
色々な意味で不安な中にいらっしゃるんだなと知りました。
また、
「健康クラウド」のような
こういった仕組みは
個人を特定しやすい
高石市のような小さな市では
特に、断固拒否しないといけないと思いました。
自分の知らないところで
自分の情報がひとり歩きしているのは
本当に怖いと思います。
池田様
返信が大変おそくなり、失礼しました。
この健康クラウドについては、何とか高石市に思いとどまって頂きたいと心から願っています。池田様が挙げて下さった病気をお持ちの方の不安というものからもわかるように、健康情報というのは本当にセンシティブな、他人には決して知られたくない情報です。この焦燥感・危機感がなぜ市に伝わらないのか。
今年の一番の課題は健康クラウドだと思っています。また何かお気づきの点などありましたらお教えいただければ幸いです。